コロナの感染が収まりません。感染が問題となって1年余り、予防のための、マスクや手洗い、ソーシャルディスタンス・外出自粛と、あれもこれもダメという規制や、周囲の目を気にしながらの不自由な生活に、みんな、正直疲れきっているのではないでしょうか。

 

2年前、令和元年を迎え、新しい時代の始まりに、胸躍らせた時が懐かしく思いだされます。当時、何の疑問をもたずに、当たり前に過ごしていた生活が、コロナの出現を境に、当たり前ではなくなってしまったのです。こんな状態がいつまで続くのか不安は増すばかりです。

 

そんな今、お寺は、境内2か所の掲示板に、今の逆境を跳ね返す先人の言葉を此の1年、掲載し続けてきました。今月は、「他人と過去は変えられない。でも自分自身と未来は変えられる」との言葉を掲載しようと思っています。

この言葉は、カナダの精神科医エリック・バーンの言葉です。実際、私たちはコロナをはじめ、様々な悩みを抱えて生きています。バーン氏は、悩みの大半は、自分ではどうすることもできない「他人」や、「過去」の事だと言うのです。釈尊も「過去を振り返るな、過去はもう過ぎ去った時間なのだ。未来を心配するな、未来は、まだ来ていない。それよりも、今、自分の置かれている立場を、じっと観察し、なすべきを熱心に実行しなさい」と述べておられます。

 

コロナの感染拡大の不安や逆境の中で、今をどう生きるかを、じっくり考え行動していきたいものです。結果、未来も開けてくるのではないでしょうか。さぁ、明るい未来を信じ、今を大切に生きていきましょう。